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桜好きの友人と仲良くなってから、春になると、頭が桜桜桜桜桜。
あまり花に興味のない私だが、桜だけはもともと好きではあった。 だが、今ほど大騒ぎするほどではなかった。 その友人は過去に大病をし爆弾を抱えた身。 今できる事は今する!という、生き急いでいるようにさえ思える勢いだ。 そして私はそんな彼女にあちこち喜んで引っ張りまわされている訳である。 彼女になぜ桜がそんなに好きなのか聞いてみた。 「爽やかだから」 私とは正反対の見方である。 様々な嗜好に関してたぶん正反対とは思っていたが、 桜に関しても、全く逆方向から同じものを愛でているのだ。 私の場合は、その妖しさに異様に魅入られてしまう。 人々の情念を吸って尚美しく咲き誇る姿。 妖しく水面に向かって枝を伸ばす様。 空から何かを隠すように覆いかぶさる枝垂桜のおどろおどろしさ。 魔が花群の中に身を潜めていても不思議ではない、 情念の美しさに金縛りになってしまう。 鬼とは、隠(おん)から来ているという説もある。 隠れたもの、隠されたもの、 大和朝廷に追われた国ツ神が鬼となって潜んでいる。 そんな幻想に囚われてしまう。 「さ」とは、やまと言葉で「神」をあらわすという。 桜とは「さ」が来る。 私にとっては、「さ」が「狂う」といった所か。 ぱっと妖艶なまでに艶やかに花開き、 花吹雪となって儚く消え去ってしまう。 それこそ、魔や鬼以外の何者でもないという思いを抱いてしまう。 だから私は桜が好きだ。 それも年経た枝垂桜が好きである。 「つくもがみ」という思想が日本にはある。 年月を経たものは、何物かへと変化(へんげ)するというもの。 同じく、年経た桜は、桜であって桜でない、何物かへと変化しているが故に、 あの妖しさを醸し出すのだろう。
by Nixe_ll88
| 2006-04-23 19:36
| ひとりごと
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