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3月28日、19:00より(実際10分程遅れて)、
原子力資料情報室による説明会が開かれ、 Ustreamにて配信された。 後藤政志氏(東芝・元原子炉格納容器設計者、博士(工学)) 小倉志郎氏(柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える技術者・科学者の会) 上澤千尋氏(原子力資料情報室・原子力安全問題担当) 今回もTwitterにて実況つぶやきを行ったので、 取り急ぎアップしたい。 例によって、誤字脱字、理解不足による不明な文章等 多々ある事を御承知おき下さい。 ( )は補足またはつっこみ。 また今回は言葉に追いつかない事もあり、 大事な所で抜けている部分も多いと思います。 原子力情報資料室:澤井女史 今日は未明(の東電会見にて)原子炉圧力容器損傷と発表(があった)。 後藤氏と小倉氏、二人により説明(して頂きます)。 <後藤政志氏> タービン建屋の汚染問題が明らかになってきた。 今日は2つ(の問題について説明したい)。 タービン建屋の汚染と圧力容器の問題について。 作業に入った時にタービン建屋の汚水、 炉心から出たものらしい放射性物質に汚染されていた(事が判明)。 1~3号共。 原子炉からきた蒸気でタービンを回し、復水器で水に戻す。 蒸気系が水系か幾つかの経路が考えられるが (放射性物質が)漏れていた。 タービン建屋、地下16m、それが満水になっている。 どう汚水を処理するか。 タンクか復水器に持って行くか。 2,3号機は復水器が一杯になっている。 これだけの量を排水できない時、タンクは冷却に使用するため、 米国から持ってきたバージ(真水を入れるタンク)に入れるのがいいのではないか。 保安院の会見でトレンチの話をしていたが、 圧力容器から漏れているのが問題。 1~3号機、圧力容器の底部に穴が空いている、と明け方の東電会見で発表。 (正確には「穴が開いているイメージ」という何ともモヤモヤした言い方だったらしい) それは最悪。 (圧力容器からは)原子炉の最も放射能高いものが出る。 2号機の格納容器は破損、他(の号機)はどうなっているか不明。 圧力容器の底が健全かどうか。 圧力容器・格納容器がどうなるかが一番心配、それが当たり前。 その前に(トレンチだのと)周辺の話をするのは止めて欲しい。 原子力に関わる人間として許し難い。 以上です。 <質疑応答> 質問:圧力容器から漏れている可能性について。具体的にはどう推測できるか。 後藤氏:圧力容器は10数cmの厚さ。 制御棒を貫通する穴があり、その溶接部から漏れている可能性が強いかと思う。 炉心溶融で溶接部が破損。 圧力容器の底がすぽっと抜けるというのではない。 1時間当たり数10トン入れているが、水位が上がらないという事は漏れている。 他で放射能帯びた水が見つかっているのも、その可能性が高い。 1~3号全て。 どうなり、どう推測するかの発表も、原子力安全保安院の仕事。 漏れている可能性あり、ではなく、どういうデータからなのか説明が必要。 格納容器のどこから漏れているのか。 現状のデータを取るのは難しいと思うが、何らかの証拠があるはず。 圧力を見ていると下がっている事がある。 どこが漏れているかはなかなか解らない。 貫通部から漏れていたりするので難しい。 (どこから漏れているか探す方法として)漏れている音を聞く。 最後は吹き流し、または石鹸水を使用。 どこで漏れているか解らず2週間かかった事がある。 大きな容器の漏れを見つけるのがいかに難しいか感じた。 どこから漏れているか不明だと対応できない。 汚染されているので近付きにくいというのもある。 質問:制御棒貫通部の溶接部というのは解るが、 (以前の説明で)配管から破断その推測があったが、 何故そこからと思うか。 後藤氏:確かに証拠はない。 1~3号、全てが漏れている。 (私は)配管ではなく、炉心損傷を考えていた。 燃料棒が長時間露出したため。 配管破断でそういう情報があればまた別。 配管破断を否定はしない。 質問:配管は全部空いていると考えていいのか。 後藤氏:圧力容器から配管が沢山出ている。 再循環系など破断している可能性はある。 だが水位が下がっており、下部が破断と言っている。 配管は上の方にあり、水位が低くて抜けているという事は下部の可能性高い。 温度が上がっていないなら、メルトしてスルーはしていないと思う。 それ(メルトスルー)が一番怖い。 溶融物が下にたまりヒートアップして溶けて抜けるというのを一番恐れているが、 そういう説明が全くない。 圧力容器バウンダリーが3機全部壊れているのに、 それを説明しない保安院って一体何なのか。 質問:圧力容器のボトムの温度(今日3機100℃ちょっと) 後藤氏:冷却している段階で割れが入った可能性ある。 熱くなって伸び冷却して縮むと弱くなる。 (つまり、現在温度は下がっているが、 一度高温になりその後温度が下がったため、 圧力容器の材質が弱くなり、破断したのでは、との推測) 質問:可能性として、早い段階で破損していると思っているが。 後藤氏:非常に高温になって漏れている可能性ある。 後の状態が解らないが、初めに熱でやられ漏れたと言えると思う。 小倉志郎氏:何故原子炉内の水位が上がらないのか疑問を持っていた。 圧力容器が健全なら蒸気となり安全弁から逃げる要素はあるが、 水注入していれば水位があがるが、一向に上がらない。 一番守らなければならない境界が破られていると解釈していたが、 証拠が開示されず推測でしかできない。 放射性水が漏れタービン建屋まで行っているのは格納容器の役割を果たしていない。 データなく判断できない。 更にタービン建屋の外まで流れ出て、 非常に高い放射能を含んだ水が溜まっているとNHKで報道があった。 タービンビルの下の配管など鉄筋はクラック入る可能性あるため、 (外部に)漏れる事は考えられる。 上澤氏:2001年の漏洩事故について。 溶接部だけを貫通している場合はそれ程大きな熱は必要ではない。 後藤氏:制御棒を駆動する圧力容器の穴の溶接部が溶ける事はある。 温度が下がって来ているので少し安心しているが、 それが高温で出てくると怖い。 圧力容器の底が抜けている事自体が驚愕。 圧力容器バウンダリーについて。 本体の周囲の圧力かかる所を圧力バウンダリーと言う。 格納容器も同様にバウンダリー、圧力と漏洩に関し、それぞれバウンダリーがある。 (文章になっていないような・・・ つまり、バウンダリーとは壁となって保護するって事かと) 質問:圧力容器の気密性が喪失、水蒸気・水素・窒素の混合になっているのではないか。 後藤氏:割合は不明だがそうなっていると思う。 質問:格納容器の圧力がマイナスになっているのでは。 後藤氏:格納容器か負圧になると潰れてしまう。 漏洩バウンダリーが壊れているとそういう事が起こるが、考え難い。 質問:水素爆発の可能性について。 後藤氏:その可能性はないと思う。 小倉氏:理論的には可能性あるが、当面核燃料は分裂生成物の崩壊熱で熱を発し続けている。 温度上昇(が)ある状態で負圧はなりにくい。 負圧になるとしても急速ではなく、徐々に(なる)。 格納容器に穴が空いているとすれば徐々に。 その状態が何カ月後に来るかという話のため、まだ心配いらないかと。 今すぐ酸素が外から入り爆発、(という事)はないと思う。 質問:メーカーに対策室が立ちあがっているのでは 小倉氏:東電の広報に電話したが明確な答え得られず。 後藤氏:今回は各メーカーからエンジニア(を)派遣していると思うが、 どういう連携かは解らない。 小倉氏:事故対応の体制、政府・東電・メーカー、 関係する組織がどう集まり分担し対策を講じているか、 国民に明確にする必要があると思う。 少なくとも説明されていない。 質問:3名被曝の件、こういう作業は下請け、東電社員はやらないのか。 小倉氏:私の定期点検工事での経験だと、 実際に自分の体を使う作業は受注した会社やその下請けがやる。 工事進捗状況管理などデスクワークは東電社員。 もちろん現場に立ち会い、進捗を確かめる等確認は、 東電社員がやっていたと覚えている。 質問:週刊誌の記事、原発技術者のコメントに対する見解 (日本の原子炉は炉心が溶けるような事故に至っても 放射性物質はホウ素など溶かした水で溶かされ、 格納容器に問題はない等コメントしている)について 後藤氏:格納容器がもつ条件は、圧力容器が健全、配管が機能している事(熱)。 今回炉心損傷、冷却不能、そうなると格納容器が破断。 水素や蒸気爆発について、規模にもよるが、 格納容器はそんなもつようなものではない。 138℃、2~3倍オーダーが設計範囲(漏洩に関して)。 現在は設計条件を超えている。 格納容器を壊さないため、ベントをする。 それは直接放射性物質を出すことになる。 ベントすると(放射性物質が放出され)更に被害が大きくなる。 ベントとは排気。 格納容器をベントする場合、(それは)非常にシリアスな状態。 格納容器の温度は一切解らない、データを出さない。 センサーが死んでいると推測している。 質問:推測するなら圧力容器の温度から。 ケーブルが溶け、そこから漏れていると(会見で)認めている。 格納容器のゴムの部分は溶ける可能性があると認めた。 後藤氏:それはあり得る。 ガスケットはゴムで出来ているため。 質問:設計圧力について 小倉氏:機械や配管の設計時、実際運転時の圧力・温度の変動を加味し、 損傷しないようある程度余裕を持って運転条件より高めに強度を持ってくる。 それを設計圧力・設計圧力と(言う)。 あまり余裕を持たせると値段が高くなる。 後藤氏:最高使用温度、最高使用圧力というのが正しい言葉。 設計と同じ意味となる。 容器の厚さを決める時の条件、設計上担保する。 それを超える事はあり得ない、あってはいけない。 結果として超えている、それは(設計上)破綻(している)。 後藤氏:(ここで)ベントの話をします。 格納容器はトラブル時に耐えられるよう設計。 配管切れると(格納容器の圧力を下げるため)圧力抑制プールへ水を吹く。 それによって冷やすと同時に、放射性物質を水で取る。 だいぶ放射性物質の量が減る。 それをウエットウエルベントと言う。 これが上手くいかない場合、ドレイウエルベントとなる。 それは(格納容器の)上から出す。 放射性物質がそのまま出る事になる。 格納容器がヒートアップした場合、熱を逃がさなくてはならなくなる。 そこで(ドライウエル)ベントせざるをえなくなる。 そうならない事を願う。 格納容器と圧力容器の冷却にかかってくる。 質問:第一原発事故、これ以上長引けば汚染拡がる。 一刻も早く石棺で封じ込めるべきでは。 むしろ(封じ込める事で)危険を発生するのか。 後藤氏:「止める・冷やす・閉じ込める」(この3つが基本) ここで閉じ込めると熱がこもり、冷却できなくなる。 熱でやられ、爆発もありうる。 東電、「止める」という言葉をよく使うが、それは間違い。 ホウ酸水は、「止める」ために入れる。 水は冷却するが、ホウ酸は別。 機能が違う。 質問:被曝に関して。 (基準を引き上げる事についてどう思うか) 上澤氏:作業者の話ですね。 100mSvを250に引き上げ、更に500との検討は、 (汚染が酷く引き上げないと現場で)作業出来ないからであるが、 多くの人が被曝する事になり、健康に影響を受けると思う。 250mSvで急性障害あり得る数字 質問:より危機的状況になった時誰かがやらなければならないのでは。 上澤氏:今回皮膚以外の被曝が起きている。 問題が大きい。危険な作業が起こりうると心配。 小倉氏:作業者に限度超える作業はさせる訳にいかないと思う。 放射線強い環境で作業しなくてはならない時、 鉛の遮蔽物を置き、小さな窓を開けて作業、 または鉛の防護服を身に付けるか。 人権問題になるため。 チェルノブイリでは鉛のジャケットを身に付け作業。 それで十分とは信じられないが。 移動式の鉛の壁を車輪付けて使用すれば、浴びる線量は少なくなる。 (そういう工夫が必要になってくると思う。) 以上、質疑応答。 取り急ぎ、アップする。
by Nixe_ll88
| 2011-03-28 22:53
| 政治・反戦
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