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読了。
サラサラ楽しく読めました。 何をやっても運に見放されたかの如くヘマをしてしまい、 変わり者扱いされている純粋な青年、大学生のアンゼルムスの恋物語。 その恋の相手が、地に落とされた火の精の娘の一人、 金緑色(どういう色だよ)の美しい小蛇の姿をしたゼルペンティーナ。 火の精、現世(うつしよ)では王室文書管理役をしているリントホルストと、 竜の羽と砂糖大根の間に生まれた(この設定すごい)老婆ラウエリンとの 魔法による死闘は、 まるで目前で繰り広げられているかのように描写され、 (緻密な銅版画に彫り付けたくなるほど) 大変面白い。 危うく老婆の術にはまってしまったアンゼルムスは、 リントホルストの勝利によって、 ゼルペンティーナとの真実の愛(自然であり詩である)を得る。 幻想・怪奇小説とは言え、そこに流れるものはとても牧歌的である。 サブタイトルに -近代のおとぎ話- とあるが、 正に「おとぎ話的」な魔法と幻想の世界を描き出している。 読後、ゆったりとした穏やかさが胸に広がるのは、それ故なのでしょう。 ホフマン 『黄金の壷』
by Nixe_ll88
| 2004-12-06 15:35
| 文学・美術
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