カテゴリ
最新の記事
以前の記事
最新のトラックバック
ブログパーツ
ライフログ
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
6月20日MBSラジオスペシャル 小出裕章氏と政治家3人との対話(2)
のつづき 川内氏:あの、まず東京電力管内で申し上げれば、 今東京電力は8月末の供給電力で、5600万kWと言っているのですね。 これは、小出先生のご指摘の通り、 揚水発電400万kWまだ余力があるのですけれども、 これを入れていませんから。 揚水発電の400万kW入れれば、あっという間に6000万kWなります。 更に、東京電力管内には、1650万kWの自家発電能力があります。 この自家発電をきちっと使えば、更に供給は安定するという事で、 私も小出先生と全く同意見で、 何にも問題ない、と。 「埋蔵電力」はいくらでもある、と。 それを使って、皆さん、夏の甲子園を応援しましょう。 大丈夫です。 ああいう事(?)じゃないかな、というふうに思いますし、 日本全国でも、自家発電能力は6500万kWですから。 東北の自家発電能力は、東京電力管内の自家発電能力より高いのですよ。 工場地帯だから。 そうすると、そういう所の災害で大分傷付いているかもしれないが、 発電能力を十分に使って、電力を供給して行くと。 そうする事によって、原発に頼らない電力供給というものは、 十分に可能である。 もう全然心配ないですよ、というふうに私は申し上げたい、 というふうに思います。 MC:小出さん、川内さんはこんなふうにおっしゃるのですけれども、 政治が動けば出来るのですかね。 脱原発が。 小出氏:嬉しいです。 川内さんがそんなふうにおっしゃって下さった事。 是非とも政治でやって欲しいと。 MC:でも、川内さんひとりでは出来ないんですけれども。 川内氏:何で私を一人にさせたがるのですか。 (一同笑) 川内氏:仲間が、それは過半数とは言いませんけれども、 そこそこはいますから。 それは小沢一郎先生だって、「原発は過渡的エネルギーである」と。 これからは新しいエネルギー政策の方にシフトして行かなければならない、 こう言っている訳です。 MC:でも、過渡に何十年もかかってもらっても困る訳なのですが。 川内氏:いやいや、何十年もかからないですよ。 今でも供給は十分出来ると。 その中で、火力はCO2出しますからね、LNGにしたって、 LNGは石油や石炭に比べたらCO2の排出量は3分の1位だけれども、 しかし、とくかくCO2は出すので、 とりあえずはLNGのガスコンバインドサイクルとかで、 しっかり代替をしてもらった上で、 中長期的には再生可能エネルギーと燃料電池の開発、 スマートグリッドというような所で、安定させて行くという事だと思います。 MC:でも、お隣にいらっしゃる民主党の山口さんは、 川内さんと同じ民主党でありながら、 「では、そうだ、脱原発で!即刻原発止めて!」というふうには なりませんのでしょ。 山口氏:気持ち的にはそうですよね。 ただ、本当に現実にそれが可能かどうかをもっと厳しく見て行った方が良いと思うのです。 私の気持ち的には、本当に賄えるかどうかという所をしっかり確かめて、 電力会社というのがどうも閉鎖的な所があるから、 我々何か後で、これしないと言っていたのにまた増えちゃったの、 という所が良くあるから・・・ MC:電力会社が作り上げている話があるのではないか、と。 政治家の方さえが、そう思うのですか? 川内氏:「埋蔵電力」がどんどん出て来る訳ですね。 山口氏:そういう意味では、電力会社って民間会社でしょ。 民間会社に我々政治家が乗り込んで行って、 「お前、嘘付いているんじゃないか」といった話は なかなか通用しないですよね。 MC:でも、今はそんな通用しなきゃ。 そのために経済産業省がいろいろチェックする機関を 持っているはずではないのですか。 ねえ、小出先生、違うのですか。 小出氏:(失笑)本当はそうですね。 MC:私の話は夢の話ですか。 川内氏:基本的に、電気事業法という、これ西村先生が専門ですけれども、 電気事業法という法律には、 「電力会社は必要な電力を供給する義務がある」と書いてあって、 そんな、「僕達もう電力を供給出来ません」とか言ってはいけないのですよ。 必要な電力は供給します、今ある体制の中で頑張ります、と。 それで、国はそれを指導監督する訳ですからね。 原発がこれだけ国民の皆さんに不安を与えている以上、 ではそれに頼らずにどうやって行くか、という事は、 電力会社と国が全責任を負って火力、揚水、水力で大丈夫です、 自家発電まで使ってやりますよ、という事をやってみせなければいけない。 原子力村の人達は、自分達の仕事がなくなるのではないか、 と心配されていると思うのですけれども、 そんな事はないですから。 どっちみち、使用済みの核燃料棒とか、あるいは廃炉処理とか、 あるいは核廃棄物の処理とか、 人類が最大に直面する大きなテーマを彼らは研究しないといけないのですよ、 どっちにしたって。 MC:小出先生、時間の事もありますので、 小出先生が是非ともやはり政治家にも伝えておかなければいけない、 中長期的な脱原発をどう見るかという話もあると思うのですね。 どのようにお考えでしょう。 小出氏:もちろん、私は即刻原子力は止めて欲しいと思います。 そして、今原子力村のやる事はまだまだある、とおっしゃって下さったけれども、 本当にそうなのです。 どうにもならない程の仕事が、これから何百年、何千年、何万年という程、 私達は背負って行かなければいけない。 MC:何万年もかけて、安全にして行かなければいけないのですね。 小出氏:そうです。 何十年か、私達が原子力発電というものをやって、 電気を欲しい、と言ったがために、 これから何百年、何千年という、 あるいは本当に言うなら100万年という期間にわたって、 放射能のゴミの始末をしなければいけないという仕事を 既にもう作ってしまったのです。 私はもうどうして良いが解りませんけれども、 でも本当に大変な仕事がこれから残っています。 福島第一原子力発電所の始末だけでも、 一体どれだけの犠牲を払って、被曝を生み出して(?)、 そしてお金を払って、何百年やり続ければ良いのだろうな、 と思うと、本当に途方に暮れてしまいます。 MC:先ほど、コストの話も少し出ましたよね、平野さん。 平野氏:原子力発電が、コストが安いという議論が ずっと続いているのですけれど、 実はこの事故で様々な学者の方が試算すると、 例えば、電源立法で地元の自治体に掴み金みたいなものを出して、 そういうお金を含めると、実はそんなに安いものではないのだ、 という試算が最近出ていますよね。 MC:それに、今の話だと、何万年、もしかしたら100万年、 ずーっと安全にするまでにお金も含めて電力コストで比べてもらわないと、 いけないですよね。 平野氏:日本の(???聞き取れず)だって、例えば風力発電だって、 原子力発電の40機分を賄える試算を出しているのですよ。 環境省がね。 MC:環境省が出しているのですか! 平野氏:環境省が出しているのですよね。 MC:風力発電で原発40機分の電力OK。 平野氏:こういう方向に是非向かうべく、やはり政治が道筋を付けるべきだと 思うのですがね。 MC:それから、東京電力の在り方というのも、ひとつあると思うのですが。 平野氏:私は、債務超過して、これはやはり法的処理をすべきではないかな、 と思うのですよね。 やはり会社存続ありきで、今の賠償スキーム全て動いて来ていますよね。 だけど、これは本当に今小出さんの話ですけれども、 例えば、飯舘村とか浪江町も、現実を見るととてつもないその後の賠償のお金、 これは東電で賄えないですよね。 それで、東電に全て責任、お金、賠償金を負わせているというスキームが、 しかも我々の電気料金にまで降りかぶって来るようなシステムは良いのか、 というのが本当にもう一度今回の東電の賠償制度というのを、 もう1回考えるべきだと思うのですよね。 MC:ラジオネーム(省略)という方から、自民党の西村さんに質問です、 というふうに来ました。 「原子力政策は、自民党政権のもとで今まで進められて来ましたよね。 その意味での自民党の責任をどうお感じですか」。 西村氏:原子力政策を進めて来た、資源のない我が国で、 安定的に電力を供給して、経済を発展させて行くという意味では、 選んだ事はあの時点で間違ってなかったと思うのですけれども、 しかし、事故が起こらないものとして、安全だという固定観念で、 進めて来た部分がありますので、それが今回の甘い見通し、 これは、政府もそうなのですけれども、 我々も津波は起こらないものとしてやって来た所がありますから、 これは、本当に真摯に反省をして、もう一度見直さなければいけない。 我々も責任を果たさなければいけない、というふうに思っています。 MC:西村さんは、今脱原発議連という所に入っているのですか。 西村氏:自民党の中でエネルギー政策を考えようという議連が出来まして、 これは河野太郎さんなどと一緒にやっているのですけれども。 本当に脱原発と思っておられる方も、 それから原発をこれまで通り推進しようと思っておられる方も、 党内にはいますけれども、 ある意味で、両方ともやれる現実というのは、凄い限られ範囲なのですね。 つまり、先ほども言いました、自然エネルギーを増やそう というのはもう皆賛成です。 我々も参議院の公約でも言って来し、私もライフワークと思ってやっています。 しかし現実問題、風力を一気に40機建てる事は出来ませんし、 それから建てる場所を考えても、本当にそれだけの場所があるのか、 丁寧に騒音の事とか考えないといけません。 バードストライクという自然への影響もいろいろな考えがありますから、 やれる事をやらなければいけないのですが・・・ MC:原発と共にやって行くとお考えですよね。 他のエネルギーも。 西村氏:新規の原発は、もう難しいというのは皆現実に認識しています。 しかし、既存のもの(原発)をある程度動かしていかないと、 立ちあげていかないと本当に我々の生活や経済がむちゃくちゃに なってしまうという所も、現実問題として、 新規の新エネルギーがそんなに一遍に増やせる訳ではありませんから、 もちろん徐々に増やして行くのですよ。 やれる事をもっと強力に加速してやるのですけれども、 現実を考えると、もう一度地に足を付けて、 今我々の生活とか、我々の経済、雇用とか、そういう事も考えながら、 やれる事は何なのか。 しかし、危ない原発、安全でないものを動かすとは言っていません。 どれが、安全かというのをきちっと高い基準を、 本当に徹底して管理をやって、やる、と。 MC:では、そこを少し伺いましょう。 科学者として小出さん、安全な原発の基準とはどのように決めるのですか。 決められるのですか。 小出氏:私は決められないと思います。 MC:安全な原発というのはない、という事ですか。 小出氏:はい。 私は、この日本の原子力発電所でどこが一番危ないか、というような事を かつて良く聞かれた事があって、 その時には、浜岡の原子力発電所だと発言しました。 ですから、何よりも早く浜岡の原子力発電所を止めて欲しいと、 ずっと私は発言して来ました。 それはもう言うまでもない事ですけれども、 浜岡の原子力発電所が、東海地震と言っている地震の予想震源域の ど真ん中にある、と。 世界中の地震学者が必ず近いうちに起きると言っている巨大地震な訳で、 そんな所に原子力発電所が動いているなどという事は、 私は到底認められないので止めてくれ、と言って来た。 MC:でも、これは一端停止しましたけれども、 津波のための対策をしたら、またやるというのが、 菅さんの考えではないですか。 (MC、平野氏、川内氏のクロストーク・・・しばし聞き取れず) 小出氏:それ自身がバカげていると思います。 MC:それ自身がバカげているとお考えなのですね。 川内氏:そこがやはり菅さんの誤魔化しというか、 浜岡を止めると言ったら、少しカッコいいのではないか、 みたいな事で言った。 だけど、原発は推進します、とサミットでは言った。 一方では自然エネルギーを推進します、と。 俺の顔を見たくないと思ったら、早く法案を上げろ、とね。 もう何をやりたいのか、さっぱり解らないですよ。 あなた、どっちを向いているの、と。 MC:エネルギー政策の信念が解らないのですよ。 小出さんはこの辺りどう思います。 小出氏:もちろん、そうですけれども、 今私がこの話をしたのは、それとはまた違って・・・ MC:ごめんなさいね。 川内氏:つい政局的になり、失礼しました。 小出氏:浜岡が私は危ないと思うと言って発言をして来たけれども、 実は事故が起きたのは、福島だった。 ですから、私が判断していた事が実は間違っていた訳ですね。 ですから、そういう間違いというのが誰にでもある訳で、 どこが危ないというような事をいくら言ったとしても、 全く見逃しているような所で、事故というのは起きると。 それが事故の本質だ、と私は思います。 ですから、これから安全をまた一生懸命皆で考えて、 安全だと思うものは動かそうと言った所で、 事故が起きてしまったら、「あ、こんな事故が起きるんだ」と 思うというのが事故だ、と思って頂くしかないと思います。 そして、その時に被ってしまう被害の大きさというものが、 原子力というものは、核兵器と比べたって比にならないのです。 もうとてつもない、国家が潰れてしまう程の悲劇が 生じるという事な訳ですから、 そういようなものは選択すべきではないというのが、 私の考え方です。 つづき 6月20日MBSラジオスペシャル 小出裕章氏と政治家3人との対話(4)
by Nixe_ll88
| 2011-06-22 11:52
| 政治・反戦
|
ファン申請 |
||