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本当に偶然『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。』
という本が目に入った。 Highly Sensitive Person(以下HSP)について書かれているらしい。 高等動物(イヌ、ネコ、人類等)の15~20%の割合で、 刺激にたいしてより敏感に反応するグループが存在するという。 この本は、エレイン・N・アーロンという女性心理学者により 書かれた本である。 HSPという概念を始めて考え出した人物だ。 HSPとは、約5人に一人の割合で存在する、 刺激に対して敏感に反応してしまう人を指す。 遺伝、つまり先天的な特質との事。 「Highly Sensitive Person」や 本のタイトルで検索するといくつもの個人のブログがヒットする。 そこにHSPかどうかの自己診断テストが掲載されている事が多い。 Highly Sensitive Personの公式日本語HPもある。 The Highly Sensitive Person 興味のある方は、上記URLの「Self Test」を行ってみるといい。 初めは、「これって少し前の自分なら当てはまるかもしれないなぁ」 程度の認識だったが、内容を読み進むうちに、 自分の事ではないだろうか、と不安を覚えた。 今まさに壁にぶち当たっていた私は早速ネットで注文。 読了後、己がHSPである事を確信するに至る。 15~20%という数字はそれ程少なくない。 だから周りを見回しても、5人に一人の割合で存在するのだ。 驚くに当たらない。 だが酷く衝撃を受けた。 初めは、先天的との言葉に打ちひしがれ、 治しようのない症状である事に胸が痛くなった。 この本のタイトル通り、「動揺」してしまったのだ。 だが、読み進むうちにその気持ちは180度転換する。 その過程を書く事が、私同様苦しんで生きて来た人に対して 大きなメッセージになると感じた。 言葉にする程心の中でこなれていないため、 どう表現するか、大変悩ましい。 まずHSPは、病気ではなく、劣った性質でもないと主張する事が 重要であろう。 だが、その敏感さは、短所・長所どちらともなりうる。 この本の著者、アーロン女史は、 人には「一歩引く相談役と、突進する戦士たち」の2種類があると表現。 現在は戦士が必要とされる時代である。 つまり動揺する事なくタフに仕事がこなせはっきり主張ができるタイプ。 HSPはその真逆に位置する。 刺激に対して敏感すぎるため、戦士のように突進する事はできない。 だが他の人の気づかない細かい点に気付き、 常に考えを巡らせ、思索的である。 彼女の言う「相談役」である。 アーサー王伝説のマーリンを例に挙げていた。 高僧タイプとも。 大方がアクセルを踏む役割としたら、 HSPはブレーキを踏む役割と言えよう。 15~20%という数字がHSPの必要性を示していると思う。 HSPで問題になるのが、「自尊心の低さ」であるという。 私は酷く自尊心が低いという自覚がある。 そのため、若い頃は「卑屈」と言われ、からかわれた。 やっかいなのが、何かを「得意」だと感じると、 すぐに「得意」だと感じた事に対し「罪悪感」を覚えてしまう事だ。 どこまでも自分をレベルの低い人間だと不必要に貶めてしまう。 健全な自尊心が備わるかどうかは、 育った環境が大きいらしい。 他の子供とは異なる部分を、 「才能」と見做されるか「過敏」と見做されるかで 全く変わってしまう。 HSPはもともと自尊心が低いため、 正常ではない子供だと思われてしまうと、 自分に対して肯定的なイメージを抱けないまま成長してしまう。 また、すぐに「神経が高ぶり過ぎる」ため、 非常に疲れやすい。 多くの人にとっては些細な刺激が、 HSPにとって耐えがたいストレスとなってしまうのだ。 また「神経が高ぶり過ぎる」事による混乱が、 スムーズな対人関係を妨げる要因になる事も多い。 私も、すぐに異常亢進してしまうため、 コントロールを失ってしまう事が多い。 大抵その状況は、対人関係において発生するため、 対人恐怖と思いこみ、自尊心の低さが拍車をかけ、 自分は病気ではないだろうか、 とまで己を追いつめてしまっていた。 実際すぐに混乱したり、自律神経が失調してしまうため、 何度もパニック障害寸前まで行った事がある。 それはHSPの特徴であるだけであり、 自分が異常だからではないとの認識を持つ事で克服できるものだ。 多くのHSPが、神経の高ぶり過ぎを不安や恐怖と勘違いし、 ひきこもったり鬱になるとの事。 そして、体が弱い事もマイナス要因だと考えてしまう。 ストレスを感じると熱を出す、下痢をする、など 強い刺激や長期にわたる刺激により、 身体のコントロールも出来なくなってしまう。 アレルギー体質の者が多く、眼鏡をかけている人も多い。 自分がHSPだと思ったら、 心身の長所と短所を把握し、 コントロールする必要があるだろう。 それはこれからの私の課題である訳だが、 より健全な社会生活を送るためにも、 文字通り、「自分の体と相談」する事が重要である。 以下に『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。』から アーロン女史が提示したHSPの特徴を引用したい。 p.54より ・間違いを指摘したり、間違いを避ける事に長けている ・とても良心的である ・深く集中することができる(まわりに気を散らすものがなければ) ・慎重さ、正確さ、速さ、小さな違いを見つけることなどが必要とされる仕事が得意だ ・自分個人の考えについて思いをめぐらせることが多い ・学んだと気づかずに学んでしまっていることがある ・まわりの人の気分や感情に大きく左右される p.55~56より ・車のかすかな振動にも気づく ・空気中の物質に敏感である。花粉症やじんましんなどにかかりやすい人が多い ・じっとしているのが得意だ ・「朝方人間」(例外はたくさんいる) ・カフェインなどの刺激に影響されやすい(人によっては慣れてしまっていることもある) ・より「右脳的」であり、論理的、直線的というよりは、創造的、統合的なアプローチをとる
by Nixe_ll88
| 2010-12-30 19:25
| 夢・心理学・民俗学
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