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3月20日、Ustreamにて、表題生中継が、15時40分頃より行われました。
なんと孫崎氏の自宅のリビング。 どこでもスタジオになってしまうというのがUstreamの凄い所。 トラブルありつつ休憩を挟みつつ、約6時間の長丁場でした。 孫崎享 プロフィール 岩上氏の説明にて補足すると、 「国際戦略・安全保障のエキスパート」であります。 以下に長文となりますが、Ust配信の概要メモを元に紹介したいと思います。 文章はもちろん言葉通りではなく、私の勝手な解釈が多分に入っていますので、 ご了承ください。 <普天間移設問題について> 岩上氏:昨日(3/19)、首相のぶら下がりで共同通信社の記者に、 普天間移設の県外・国外を諦めたようなニュアンスの発言があった。 国民、特に沖縄県民のご理解を得る努力が必要と。 平野官房長官・北側防衛大臣もそれを臭わせており、 キャンプシュワブ陸上案かホワイトビーチ案となる可能性ありか。 孫崎氏:この問題は、キャンプシュワブやホワイトビーチでは終わらない。 まだ第一幕か第二幕に過ぎず、これから第三幕~と続く。 名護市で海上案は難しい。アメリカも住民の反対を気にしている。 この2案はいいとも思えない。住宅に近く、沖縄県民の反発が強く、厳しいだろう。 名護市が納得していないし、ホワイトビーチも資金がかかり簡単ではない。 米軍では1500mの滑走路が必要だが、陸上では1000m以内になってしまう。 陸上案はそういう意味で海上案より悪い。 この案では落ち着かないし、終わらない。 アメリカは、滑走路を広げるために山を削るなどの要求をするはず。 住民が反対し、工事はできないだろう。 オスプレイ(危険な垂直離着陸機)の配置により、反対運動が盛り上がる。 岩上氏:平野官房長官が県内案と引き換えに自分の首を差し出すと伝えられているが、 それで収まるはずはなく、民主党内閣が倒れる危険がある。 民主党は、グアムやテニアンなどの国外移転を考えていたはずだが、 アメリカが現行案でと強行姿勢を取っている。 孫崎氏:グアムに戻るのが妥当。理由は、 1.アメリカの海兵隊の運用 2.沖縄周辺での海兵隊のニーズ 海兵隊の必要性の根拠である台湾海峡に関し、武力紛争の可能性が減少している。 以前台湾は西側と連携し台湾が独立を主張し、中国が武力介入するとの憶測があった。 だが中国は急速に経済が増大、台湾は中国と手を組む方向へ行っている。 また朝鮮半島にて陸上での紛争の可能性は、北朝鮮が優位性を保てず、 そのための核兵器の開発であり、海兵隊を想定した紛争は起こらない。 在韓米軍の目的は、国際的任務であり、朝鮮半島有事のためではない。 海兵隊の役割は、アフガニスタン派兵のローテーション(休養場所)として必要。 その場合、海兵隊は日本と言う外国とアメリカという母国とどちらが安心し、 リラックスできるかが問題となる。 アメリカにとって重要なのは、現在進行形であるアフガン戦争。 岩上氏:沖縄の海兵隊は、日米安保(日本のため・極東有事のため)の軍隊と 思っている人が多い。 だが、実際は「日米同盟」、おもに中東やアフガン派兵の本拠地や休養地となっている。 孫崎氏:1960年安保では、アメリカが日本を守り、極東の安全保障に貢献するためだった。 だが、イラク戦争後、米軍は世界に展開。 2005年に日米同盟が成立、在日米軍は世界のため、 と方針が転換している。 『日本防衛の大戦略』サミュエルズ(MIT政治学部長など歴任)に書かれている。 岩上氏:日米同盟とはどんなものなのか。誰にも知らされていない。 孫崎氏:世界のために日本が貢献するというもの。 1991年に、冷戦が終了し、アメリカの戦略は大きく変化した。 日米安保では、他国が攻めてくる直前に攻撃するとしており、他国の主権を尊重。 現在では、例えば、イラク・イラン・タリバンは悪い事を「するかもしれない」ため、 危険と判断されれば、それが数年後数十年度であったとしても、 防衛のために軍事力を行使する。 現在東アジアの脅威は減少し、 在日米軍基地は、世界戦略のローテーションに使われている。 つまり派兵された兵士の休養する場所である。 アメリカ人にとって、沖縄は外国である。 アメリカに戻った方がより望ましい、そうアメリカは考えている。 岩上氏:それにも関わらずアメリカは厳しい態度を取っている。 孫崎氏:1996年に冷戦が終結し、有事の際に十分オペレーション出来るよう、 日本と連携し、日本の他の場所を使うという案もあったと思う。 沖縄の県民の考え方も大きく変わった。 外務省や防衛省などの日本側の交渉担当者が、 新しいものを模索する意識があったかどうか。 岩上氏:官僚の姿が見えない。外務省や防衛省の官僚がどれだけ真剣に考えているか。 孫崎氏:日本の官僚は、鳩山政権以前の合意にどう持っていくかばかり考えている。 岩上氏:官僚が内閣の指示を聞かない。 民主主義国の選挙で選ばれた内閣に従うというのは建前で、 官僚主導、面従腹背のまま変わらず、 マスコミを動員して民主党のメガティブキャンペーンばかりしている。 沖縄基地問題検討委員会に出席した社民党の阿部知子女史にインタビューしたが、 外務省も防衛省も本気で他の移設案を検討し交渉した形跡がない、と怒っていた。 民主党だからか、自民党時代でもそうだったのか、それとも日本の問題なのか。 孫崎氏:自民党時代、官僚は総理と違う動きをした事はそれ程ない。 根回しはあっただろうが、総理に合わせている。 民主党は、官僚の使い方を間違っているのではないだろうか。 官僚という集団の動かし方を考えなかったのではないか。 民主党は、いきなり官庁に乗り込んで来て、上のポストを取ろうとした。 施策のすり合わせをし、考えの合う人を中心に回すべき。 官僚を頭からダメとする姿勢は、立法府と行政府の異常なあり方である。 民主党の政策運営のやり方がこれでいいのか疑問である。 『2010年3月20日 岩上安身氏による孫崎享氏インタビュー2』へつづく
by Nixe_ll88
| 2010-03-24 18:45
| 政治・反戦
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